〜完全技術介入という幻想〜

一昔前のスロットは、技術介入全盛期でした。
「目押しが出来るものは勝つ!」という、いかにも職人肌な時代です。
私はこの後期にスロットを始め、そこから技術介入機と呼ばれる機種ばかり打ってきました。

技術介入機を最も市場に出した会社は「ユニバーサル株式会社(現アルゼ)」だと思います。
ただ単に技術介入性を追求した機種は他のメーカーも開発してますが
多くのファンを獲得した、という点においてはユニバーサルが一番でしょう。

技術介入機の売り文句と言えば
「完全技術介入時は設定1でも機械割が100%を超える」
これが代表的だと思います。
機械割は100%を超えた時点で客側の勝ち。
設定1でも客側が勝てるのだから「甘い」機種となります。

しかし、この「完全技術介入」という言葉が曲者。
本当にできるのでしょうか?
完全技術介入の条件は…

「小役の取りこぼしは一切無し」
「リプレイハズシは保険ハズシ無し」
「BIG、REGは成立プレイで必ず揃える」
こんなところですね。

上の二つは、まぁ技術介入機を打つものにとっては当たり前。
誰でも簡単に出来ることです。
しかし最後の
「BIG、REG等ボーナスは成立プレイで必ず揃える」
これが無理です。

この条件を満たす為には一切リーチ目を出してはいけません。
ジャグラー等では告知ランプ(後光り)を点けてもいけない。
リーチ目や告知ランプが付いた時点で
完全技術介入失敗、というわけです。
何故ならそれらは「ボーナスを取りこぼしているから」

となれば、仮に設定1で完全技術介入時の機械割が100.1%の機種があるとして
理論上は客側がいずれは+になりますが
現実問題、客は−になります。
ボーナスを取りこぼした時点で、割数が下がってしまうからです。

そろそろまとめに…

「完全技術介入時、設定1で100%超え=甘い」
これは幻想です。
現実では、完全に−になってしまいます。
雑誌等ではよく、「設定1で100%超え=甘い」という声があります。
こういう誤報を平気で初心者等に教えるメディアに、強い憤りを感じます。
完全技術介入で100%超えの設定の台を打つよりは
「No Need Skill Stop(非完全技術介入)」で100%超えの設定の台を打つほうがいいのは自明の理。

巧みな言葉のマジックに騙されず、冷静になって考えましょう。

あっ、でもジャグラーは完全技術介入できるかも…噂に聞いただけだけど。